ミックスボイスとは?|感覚を掴むための5ステップ

ボイトレ
<span class="bold">コエ</span>
コエ

こんにちは、ボイストレーナーのコエです♩講師歴𝟏𝟎年。これまでに初心者からプロまで𝟒𝟎𝟎人以上の方のレッスンを担当してきました。私のプロフィールはこちらからどうぞ。

「ミックスボイスってどうやるの?」

「ミックスボイスって結局なんなの?」とお悩みの方は必見。

こちらの記事では、ミックスボイスについて解説します。

今回の記事でわかること
・ミックスボイスとは何か
・ミックスボイスのメリット
・ミドルボイス、裏声、地声との違い
・ミックスボイスの練習方法
・ミックスボイスの判定方法
・ミックスボイスのコツ

練習方法やコツも後述していますので、ぜひ参考にしてくださいね。

ミックスボイスとは

マイク

ミックスボイスとは、地声と裏声の中間にある声のことをいいます。

肺から吐いた息で、声帯が振動することにより声は生まれます。

ミックスボイスでは、その声帯の振動パターンが地声と裏声の両方の特徴を持つ状態となります。

歌唱技術の中でも重要なテクニックの一つであり、高い音域を歌うことや、より豊かな表現をするために用いられます。

ミックスボイスのメリット

歌

ミックスボイスを使うと、地声に近いような力強さ、響きのある高音を出せます。

また、地声から裏声、裏声から地声など、低音と高音を滑らかに繋げて歌う技術としても用いられます。

※喚声点・・・地声と裏声の切り替えポイント

<strong>コエ</strong>
コエ

ミックスボイスを習得することで、高音域の歌唱もパワフルかつ、華やかに歌い上げることができます♩

地声・裏声との違い

声は、閉じた声帯の間を息が通り、その振動により生まれます。

声帯閉鎖

地声と裏声の時では、左右のひだが閉じている面積が変わります。

・地声・・・声帯が閉じている面積が大きい
・裏声・・・声帯が閉じている面積が地声に比べて小さい

ミックスボイスは、地声と裏声の、両方の声帯振動パターンを持ちます。

そして、ミックスボイスの中にも、裏声寄りの柔らかい声質のミックスボイス、地声寄りの強い声質のミックスボイスがあります。

トレーニングの初期段階では「裏声ベースのミックスボイス」「地声ベースのミックスボイス」と分けてアプローチすることで、感覚が掴みやすくなると思います。

<strong>コエ</strong>
コエ

最終的には、両方をコントロールできるようになることを目指します!

ミドルボイスとの違い

ミックスボイスと同様に、地声のように高音を強く歌うための発声方法で【ミドルボイス】という言葉が用いられることがあります。

用途は同じですが、本来の言葉の意味としては、そもそものカテゴリーが異なると私は考えています。

声区

私のレッスンでは、響かせるポジションについては【ミドルボイス】声帯の状態や声質そのものは【ミックスボイス】と言葉を使い分けて、説明します。

声の分類イメージ


<strong>コエ</strong>
コエ

これらの違いを感覚的に理解し、声質をコントロールできるようになることを目指していきます!

ミックボイスができているか分からないとき

耳

私のレッスンでは以下3つを判断基準にしています。

  1. 前後の音とのつながり、発音に不自然さや、違和感はないか。
  2. 喉に極端に負荷のかかる歌い方となっていないか。
  3. 完全な裏声になっていないか、または地声になっていないか。

また、裏声になっている場合には声の芯が足りず表現が乏しく聴こえたり、地声だと張り上げたような苦しそうな声となるとため、その点も踏まえて判断し、トレーニングを重ねていきます。

ミックスボイスを出すための5つのステップ

ミックスボイスを自由に歌えるようにするための、5つのステップをご紹介します。

順番にできているか、チェックしてくださいね。

①裏声の強化

唇

ミックスボイスは裏声と地声の両方の性質を持ちます。

そのため、裏声を強化することは、ミックスボイスを習得する上で重要なポイントとなります。

<strong>コエ</strong>
コエ

特に高音を出そうとすると、張り上げたような声になる方は、まず裏声のトレーニングから始めることをおすすめします。

裏声のトレーニング方法については、こちらの記事を参考にしてください。

②喉あけ

高音を力強く出そうとすることで、喉を締めた発声になる方はとても多いです。

喉を開き、歌うことで、より楽に高音がコントロールできるようになります。

喉の開き方については、こちらの記事を参考にしてください。

③声帯のコントロール

裏声と地声を交互に切り替える練習を行い、声帯の柔軟性を上げていきます。

このトレーニングでは、まずご自身の喚声点を把握する必要があります。喚声点・・・地声と裏声の切り替わる部分

喚声点の半音低い音(喚声点がソだった場合、ファ♯)で、地声→裏声→地声→裏声と交互に発声をします。

<strong>コエ</strong>
コエ

母音「あ・い・う・え・お」、それぞれの発音でトレーニングしてくださいね♩

上手くいけばこのステップで、感覚が掴めるようになる方もいらっしゃいます。

④にゃーで声あて

喉開け

高音を共鳴させやすい「にゃー」で発声練習します。

喚声点より高い音で、猫の声をイメージして、発声しましょう。

発声の基礎がきっちりできている場合には、ほとんどの方はこのステップでミックスボイスが出せるようになります。

⑤地声・ミックス・裏声のグラデーション

さまざまなスケール、メロディを使い、地声・ミックスボイス・裏声をコントロールできるようにしていきます。

歌えるようになりたい曲の、高音部分のフレーズを用いてトレーニングを行うことも良いと思います。

<strong>コエ</strong>
コエ

高音だけ不自然に大きくなったり、声質がフレーズに馴染まない方は、リップロールやタングトリル部分練習することがおすすめです。

リップロールやタングトリルについては、下記の記事を参考にしてくださいね♩

【リップロールができない・続かない原因|練習方法とコツを解説!(音源付き)】

【タングトリルができない・続かない原因|やり方と練習方法を解説!(音源付き)】

ミックスボイスのコツ、感覚

ミックスボイスを出すためのコツや感覚です。

以下2つのポイントに注意します。

①脱力

安定した深い呼吸を心がけます。

特にアタックの強い声を出したい場合には、瞬発的に息は吐く力が必要となります。

そのため、上半身はリラックスして、下半身でしっかり声を支えるイメージを持てるといいでしょう。

<strong>コエ</strong>
コエ

呼吸を安定させるための方法として、腹式呼吸のトレーニングがおすすめめです。

腹式呼吸については、こちらの記事を参考にしてください。

②声を当てる方向

鋭く一つのポイントに声を当てるイメージを持ちます。

当てる方向は、表現したい声により異なります。

より鋭く芯のある声を出したい場合には鼻骨へ。声に広がりを持たせたい場合には、頭の後ろを狙いましょう。

※イメージしやすいように、極端にお伝えしていますが、実際には両方で声は響いています。

<strong>コエ</strong>
コエ

表情筋(特に頬の筋肉)も上手く活用することで、声は狙った方向に当てやすくなります。

表情筋の柔軟性を身につけるための、顔のエクササイズは、こちらの記事を参考にしてください。

ミックスボイスの定義は曖昧

最後にお伝えしたいことは、ミックスボイスは定義がとても曖昧であるということです。

指導者により解釈が大きく違い、様々な意味合いで使われ、中には「ミックスボイスは存在しない」と明言している先生もいらっしゃるほど。。。。

<strong>コエ</strong>
コエ

それぞれの指導者が学んできた方法や、歌唱スタイルが異なるため、仕方のないことだと私は考えています。

また、喉に対する研究は現時点でも、未だ発展途上。

「まだ誰も本当の正解を知らない」ことが、ミックスボイスの定義を曖昧にする一番の原因でしょう。

個人的には「ミックスボイスは何か?」を追求するよりも、「表現豊かに歌う力をつけること」が大切だと考えます。

今回の記事でご説明したことも、あなたが納得のできる内容を受け取っていただき、ぜひ歌唱力の向上にお役立てくださいね。

まとめ

歌唱表現の幅を大きく広げるミックスボイス」について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。

習得することで、歌うことを更に自由に楽しめるようになるはずです。

それぞれの発声方法との違いや練習方法について理解したのであれば、あとはトレーニングあるのみ!

しかしながら、一人で練習する場合には、誤った癖を身につけることも。。。

また、適切なトレーニングの選択が難しかったり、時間がかかってしまうケースがほとんどだと思います。

コエ
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ボイストレーニングはプロの指導のもと行うことがおすすめです!

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・自分では気付かなかった課題や改善点を見つけることができる
・正しい歌唱テクニックや呼吸法を学ぶことができる
・自分の目標やニーズに合わせたトレーニングを受けることができる
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