「歌っていると喉に力が入ってしまう」「高い音が出しづらい」とお悩みの方は必見!
こちらの記事では基礎であり、ボイストーニングのハミングについて解説します。
・ハミングの練習方法
・ハミングのポイントとコツ
ハミングの効果や練習方法を知り、トレーニングの時間をより有意義なものにしてくださいね!
ハミングとは
口を閉じた状態で「ん〜」と、鼻に響かせて歌うことをハミングといいます。
ハミングは曲中のフレーズで歌うこともありますし、歌詞のない部分にアドリブとして使うこともできます。
そしてボイストレーニングとして活用することで、さまざまな効果を得ることができます。
ハミングの効果
ハミングをトレーニングとして活用することで、得られる効果は以下の通りです。
声量が上がる・声の通りが良くなる
声は呼気(吐く息)で、閉じた声帯が振動することにより生まれます。
声帯で生まれた声(原音)はとても小さいため、体の空間(共鳴腔)で響かせることにより、音を大きくしています。
ハミングを正しくトレーニングすることで、呼吸と共鳴がバランスよくコントロールできるようになります。
大きな声も、小さな声も通る声になります。
高い声が出しやすくなる
体のどこに声が響いているか感覚的に捉えられるようになると、声の高さ・声質はコントロールしやすくなります。
そしてハミングを正しくトレーニングすることで、高い声を出すときに重要な、鼻腔(鼻の奥にある空洞)で声を響かせる感覚を身につけることができます。
鼻腔共鳴の感覚が掴めるようになると、楽に高音が歌えるようになります◎
音程が良くなる
ハミングで歌う場合には、歌詞に縛れることがないため、自分の歌声や響きに集中して歌うことができます。
歌声や音をしっかり聞き、体のどこで響いているか感じ取れるようになることで、音程は良くなります。
「音感」「声の響き」の両方が強化され、綺麗な音程で歌えるようになります◎
リラックスして歌えるようになる
お風呂場やトンネルなどで歌うことで、心地よく歌えた、という経験がある方は多いのではないでしょうか。
声がよく響く空間では、リラックスして歌うことができます。
ここまでお伝えしたとおり、ハミングは声を響かせるためのトレーニングです。
自分の体で声を響かせられるようになると、無駄な力みを減らして歌えます◎
リラックスして歌えると、喉やからだへの負担も減らすことができ、長時間歌いつづけられるようになります。
ハミングの歌い方・練習方法(音源付き)
ハミングの歌い方と練習方法は、以下の通りです。
基本のハミング
唇を閉じます。
深く息を吸った後、息を吐き「ん〜」と声を出します。
まずは、ご自身にとって少しだけ高い音で歌ってみましょう。
この時、鼻の奥(鼻腔)に響きを感じられると良いです◎
同じ高さを短く切って歌う
次は同じ音の高さを、短く切って歌います。
音の粒(響きの強さ)は揃えられると良いです。
男性用(音域A3〜F4)
女性用(音域:E4〜C5)
テンポを変えたい場合には、右端の三つに並んだ点々を押して、再生速度を変えてくださいね◎
メロディを歌う
音程をつけて歌います。
音と音は繋げて滑らかに歌えるようにしましょう。
男性用(音域:F3〜G4)
女性用(音域:C4〜D5)
換声点(地声と裏声が切り替わるポイント)を滑らかに繋げることができると良いです◎
ハミングのポイントとコツ
ハミングする時に、意識した方が良いポイントとコツをさらに掘り下げてみます。
ハミングすると「喉が閉まる方」「上手く響かないという方」はぜひ参考にしてくださいね。
目線の位置
目線が下がっていると、声の通り道は狭くなりやすいです。
首は立て、気道を確保します。
目線は少しだけあげて、一点を見つめます。
見つめた一点を目掛け、そこに音を当てるようなイメージで声を出してみましょう。
音の到達点をイメージすることで、声の響きが安定します。
見つめる先に風船をイメージしたり、拳を置くと「声を当てる」感覚がさらに掴みやすいと思います。
ぜひ、お試しください♩♩♩
声の通り道を意識する
声帯で生まれた声は、口や喉の奥を通り、最終的に鼻腔に到達します。
体に力みがあり、声道(声の通り道)が狭くなっている場合には、声はうまく共鳴しません。
ハミングする時にも、喉の奥には一定の空間を意識できると良いです。
唇は閉じますが、喉の奥は「あ」と発音する時と同じくらいの空間をイメージしてみてくださいね。
体に触れて響きを感じる
ハミングの時には鼻腔に、声を響かせる必要があります。
しかし、最初はこの鼻腔共鳴を感じることが難しいかもしれません。
鼻に響かせると言われても、響いているのか響いてないのか、よく分からない〜
という方は、ハミングしながら、鼻やこめかみを指先で触ってみましょう。
鼻腔が共鳴すると、鼻骨・頭蓋骨も共鳴するため、指にビリビリとした振動を感じとることができると思います。
最終的には、体に触れずとも眉間・鼻骨・目の裏など、あらゆるパーツに響きを感じ、声質をコントロールできるようになることを目指します!
呼吸を安定させる
呼吸が不安定だと、声も同じく不安定になります。
発声において息は原動力です。息は深く吸い、安定して吐けると良いです◎
声を出す直前にはブレスをしますが、その時に腹式呼吸で、たっぷり息を吸えているか確認してみましょう。
腹式呼吸・・・息を吐くとお腹がしぼみ、吸うとお腹が膨らむ呼吸法
腹式呼吸について、詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてくださいね。
鼻から出る息の量を調整する
ハミングをしている時には口を閉じてるため、基本的に使わなかった余分な息は、鼻から出ていきます。
しかし!鼻から出る息の量が多すぎる場合は要注意。
適切な息の量を吐けていなかったり、体の中で上手く共鳴できてない可能性が高いです
鼻の穴の下に指を置き、息の量を調整しながら声を出してみてくださいね。