「歌っていると喉が締まって苦しい。」
「どんな練習をしたら喉が開くようになるの?」
こんな疑問やお悩みをお持ちの方は必見!
こちらの記事では、喉開け・喉締めについて解説します。
・喉締めと声帯閉鎖との違い
・喉締めの原因
・喉を開く感覚、練習方法
ぜひ最後まで読んでいただき、参考にしてくださいね◎
喉を開くってどういう状態?
「喉が開いている状態」は発声器官である喉の内部が広がり、声帯やその周囲の筋肉がリラックスした状態を指します。
喉を開いて歌うことで、声が共鳴し、より豊かな音色が生まれます。
また、息がスムーズに通ることで、声が安定しますし、歌唱中の疲労を軽減することもできます。
安定感・表現力・持久力がUP!
喉を開く感覚がわかると、とても気持ちよく歌えます♩
喉が締まるってどういう状態?
「喉が締まっている状態」は発声器官である喉の内部が狭まり、声帯や周囲の筋肉が緊張した状態を指します。
喉が締まると、声がうまく共鳴せず、音色が乏しくなります。また、音の広がりや厚みが不足し、表現の幅も狭くなり、喉が疲れやすくなります。
喉締め歌唱を続けていると、声帯や喉に損傷を与えるリスクも。。。。
喉を締めて歌うことはデメリットだらけ(涙)
癖になりやすいため、早めに改善することがおすすめです。
喉締めの原因
喉締めの原因はさまざまですが、考えられる主な要因は以下の通りです。
- 姿勢の悪さによる喉の圧迫
- 間違った呼吸法による息の使い方
- 声が共鳴している部分の意識不足
- 筋肉の過剰な力みと緊張
上記のことを改善すると、喉は開きやすくなります◎
喉締めと声帯閉鎖との違い ※ちょっと専門的な話
「喉締め」と「声帯閉鎖」は似ているようで全く異なります。
喉締めとは、声帯や喉周りの筋肉が緊張し、声を共鳴させるための空間が狭くなることを指します。
一方「声帯閉鎖」は声帯が閉じた状態を指します。
どちらも“しめる”なので、ややこしいですよね(汗)
声は、吐いた息が閉じた声帯の間を通り、振動することにより生まれます。
声帯が適切に閉まっていない場合には、息漏れをしたり、裏返ったり、不安定な発声になります。
声帯閉鎖ができていることにより、より芯のある声となり、発声は安定します。
喉締めを改善する5つのポイント
喉締めを改善するための5つのポイントをご紹介します。
軟口蓋を上げる
軟口蓋とは、上顎の奥にある柔らかい部分のことです。
硬口蓋(こうこうがい)の奥、口蓋垂(のどちんこ)の手前あたりです。
軟口蓋を持ち上げることで、喉の奥の空間は広がり、声の響きが良くなります。
試しに鏡で喉の奥を見ながら、軟口蓋を上げたり下げたりして、「あ〜」と発声してみましょう。
軟口蓋が下がっている時よりも、上がっている時の方が、声に広がりが生まれることを実感いただけると思います。
舌根を下げる
舌根とは、舌の根本部分のことを指します。
舌根を下げることで、声の響きが豊かになり、より力強く安定した声を出すことができるようになります。
特に高音を出すときには、舌根が上に持ち上がり、喉の奥を狭くしてしまう方は多いです。
軟口蓋と舌根で、上下に引っ張りあいっこして、喉の奥に空間を作ってくださいね。
姿勢を良くする
発声において、姿勢はとても重要です。
- 体の中心には1本の軸
- 首を立てて、頭は体の中心に置く
- 目線は少し高い位置に置く
以上3つを意識することで、喉が開きやすくなります。
脱力する
上述したような、軟口蓋上げ・舌根下げ・姿勢を意識しようとすると、体は力みやすくなります。
喉の奥は開きながらも、下顎・舌・上半身はリラックスした状態を保つことが理想です。
下顎はポカーンと軽く開く程度に。
上半身は腕をぶらぶらと揺らせるくらいリラックス。
無駄な力みをなくすことで、より開放的な声の共鳴が生まれます。
また、喉や体の疲れも軽減するため、長時間歌うことも可能となります。
喉仏は気にしない※ちょっと専門的な話
“喉仏”って上がらない方がいいんですよね?
高い声出すときに、どうしても動いちゃうんです。。。。
という質問をよくいただきます。
個人的に喉仏に関しては「喉を開ける感覚」が身に付いてない時点では、あまり意識しなくて良いことだと考えています。
確かに、喉仏が上がることは、発声においてNG項目の一つです。
しかし、高音を出す場合には、輪状甲状筋が収縮して甲状軟骨が前にゆり動くことで声帯が引っ張られて高い声が生まれます。※喉仏は、甲状軟骨の一部です。
生徒さんの中には、この高音を出すための喉仏の動きと、喉仏が持ち上がる感覚が混同されている方も少なからず、いらっしゃいました。
喉仏の動きをむりに制御しようとすることは、高音を出すための自然な喉の動きを妨げることにもなりかねないと考えています。
つまり喉仏が上がらないように意識すると、高い声が出しづらくなる!
ゴクンと唾を飲み込んだ時の喉仏があがるような動きなっている場合にはさすがにNGですが、“喉仏を無理に下げる意識”は必要はないと考えています。
私のレッスンでは、まず軟口蓋上げ・舌根下げ・脱力を優先。
「喉仏は意識しなくても良い〜」とお伝えしています。
ただし、プロのボイストレーナーが近くにいてこの動きの違いを判断してくれる環境がある場合には、喉仏の動きを意識するトレーニングは有効だと思います。
喉を開く感覚・3つのエクササイズ
上記で挙げたポイントを自然に行うための練習方法・エクササイズです。
発声練習・歌唱前にエクササイズとして活用していただくと喉が開けやすくなります◎
ぜひ参考にしてくださいね。
膝を曲げて重心下げ
歌うときに、膝を曲げて、重心を下げてみましょう。
お腹に力が入り、安定した呼吸ができるようになることで、喉が開きやすくなります。
重心が下がると、舌根を下げるイメージがしやすい〜!
というご意見をいただいたことも!
歌うときに膝を曲げてリズムを取ると、より脱力できます◎
自然な抑揚も生まれますよ〜♩
あくび
あくびをしている時には、自然と軟口蓋が上がり、舌根が下がっています。
そのため、歌う前や発声練習に「あくび」をエクササイズとして取り入れることで、喉は開きやすくなります。
特に、「い」「う」などの喉が狭くなりやすい発音では、あくびをした感覚をキープしながら「い〜」「う〜」と出してみると共鳴させる感覚が掴みやすいでしょう。
リップロール・タングトリル
声帯・共鳴・呼吸をバランスよく鍛える一石三鳥のトレーニングです!
喉を自然と開いて歌う練習になりますよ〜♩
・リップロール・・・唇を軽く閉じ、息を吐くことで、唇を振動させるトレーニング。
・タングトリル・・・舌を上顎に軽くつけ、息を吐くことで、舌を振動させるトレーニング。
少しコツがいるので、もし上手くできない場合には、以下の記事を参考にしてくださいね◎
【リップロールができない・続かない原因|練習のメリットとやり方を解説】
【タングトリルができない・続かない原因|練習のメリットとやり方を解説】
まとめ
喉締めの原因や改善方法について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
以下のことができるようになると、喉を開いて気持ちよく歌うことができるでしょう。
・舌根を下げる
・姿勢を良くする
・脱力する
・喉仏は気にしすぎない
しかしながら、一人で練習する場合には、誤った癖を身につけたり、喉を痛めるリスクもあります。
また、練習のモチベーションを維持することが難しい方も多いのではないかと思います。
プロの指導のもとボイストレーニングを行えば、効率的に課題を改善することができます。
・正しい歌唱テクニックや呼吸法を学ぶことができる
・自分の目標やニーズに合わせたトレーニングを受けることができる
・定期的にフィードバックを受けることで、トレーニングのモチベーションを維持することができる