こんにちは、ボイストレーナー・ボーカルコーチのコエです!
私のプロフィールはこちらからどうぞ。
「もっと歌が上手くなりたい!」
「歌を上手くするためには何をしたらいいの?」
「歌のうまさって何なの?」
とお悩みの方は必見。
今回の記事では、歌を上達させるための方法について説明します。
・歌を上手くするための練習方法とその手順
ぜひ参考にしてください!
歌が上手い人の特徴
歌の上手さとは、あなたにとって何を意味するでしょうか?
私のレッスンでは、初めてのレッスンで必ずお好きなアーティスト、そしてそのアーティストのどこに魅力に感じていらっしゃるのかということを、お伺いするようにしています。
すると。。。。
○○さんは音程がとても綺麗。
ビブラートがかっこいい。
○○さんの力強い高音に惹かれる。
歌詞に気持ちがこもっている。
などなど、さまざまな回答をいただきます。
「歌のうまさ」の定義は、人それぞれ異なるものです。
特にポップスや歌謡曲などのジャンルは、聴き手に「歌の上手さ」が委ねられている部分が大きいため、
「歌が上手いって結局どういうこと?」
「何を改善したらいいのかわからない」
と悩まれる方も多くいらっしゃいます。
とはいえ、基準は確実にあります。
ボイストレーナーの目線で見た場合には、以下の項目が長けていることが、歌の上手さだと考えています。
②リズムが良い
③声の響きが良い
④滑舌が良い
⑤表現力がある
プロのボーカリストは、この5つのバランスが非常に優れており、特に⑤の表現力にオリジナリティがあります。
おそらく、あなたが思う「上手さ」もこの5つの項目のいずれかに当てはまるでしょう。
しかし、一つの項目ばかりを伸ばしていても、あまり良くないことはご想像いただけると思います。
例えばビブラートばかりを練習していても、①〜④の力が乏しい場合には、せっかくの表現も「癖」として捉えられてしまうこともあるでしょう。
歌唱力を向上させるためには
自分にとっての上手さ(目標・理想)は何かということを理解しながら
①〜⑤のをバランスよく鍛えていくことが大切◎
お好きな音楽を聴く時には、ぜひご自身が何に魅力を感じているかということを一度、考えてみてくださいね♩
歌が上手くなるための方法:9ステップ
上述した5つの力を伸ばすための、練習方法をステップごとに確認しましょう。
どれも大切なステップなので、ぜひ一つずつ目を通してくださいね!
ステップ1: 選曲する
選曲は歌唱の出発点となる重要なステップです。
- 自分の音域にあった曲を選ぶ ※もしくは、自分の音域に合わせてキーを変える
- 自分の声質に合った曲を選ぶ
この2つを意識して選曲することで「上手く歌える」ようになるまでのスピードが格段にアップします。
練習へのモチベーションを高めるため、自分の好みの曲を選ぶこともポイントです♩
自分に合った歌いやすい曲を選ぶことで、段階的にスキルを磨くことができ、成長の実感も持ちやすいです◎
しかし!
「音域はあってないけどどうしても原曲キーで歌いたい」
「声質は違うけど、こんな風に歌えるようになりたい!」
という曲がある場合には、個人的にはその気持ちを大切にしていただきたいと考えています。
私のレッスンでは難易度が高い曲に関しては上達までに時間がかかるということをあらかじめお伝えし、その上でチャレンジしていただくようにしています♩
難しい曲も、コツコツ努力を重ねることができれば、歌えるようになります◎
ステップ2: 曲を聴き込む・研究する
選んだ曲をよく聴き込み、メロディと譜割りを理解します。 ※譜割・・・音符に対しての歌詞の割りあてられ方
意外とこの「曲を聴き込む」ということができてない方は多いです(涙)
特に以下4点を意識することは、歌を上達させるためのポイントとなります。
②音の伸ばし方、切り方
③音程の高低差が激しいところ
④強弱
ちなみにですが、楽譜や歌詞カードを見ながら研究すると、曲の構造は理解しやすいです◎
可能であれば楽譜をプリントアウトしたり、歌詞をノートに書いて、メモできる環境を作りましょう。
歌詞や楽譜にチェックを入れておくと、練習するときに便利ですよ♩
ちなみに、私は楽譜の購入は、ヤマハ「ぷりんと楽譜」 を利用しています。
サンプルで中身をチェクできるのが魅力で、ページ数、キー、歌詞などを確認してから購入します。
とても手軽にダウンロードできるのでおすすめです。
1ヶ月に、数曲を購入するときにはサブスク登録もしてます。(初月は無料です◎)
ステップ3: 曲を歌って覚える
ステップ2でチェックした歌詞や楽譜をみながら、実際に歌って覚えていきます。
歌えるようになりたいけど、
歌ったことがない。
いっぱい聴いてはいるんですけど。。。
という方も意外と多いです(涙)
耳は覚えていても、実際に歌わないと体が覚えません。
原曲を聴きながら、歌って覚えましょう♩
ポイントは、自分の声をよく聴きながら歌うことです。
原曲音源を聴きながら、自分の声をしっかり聞いて歌うことで、正しい音程やリズムを捉えて歌えるようになります。
曲がしっかり覚えられたら、カラオケ音源や楽器伴奏で歌います。
歌いづらい部分はチェックして、何が原因かを把握しましょう。
なお、歌いづらい部分は、ステップ4以降を向上させることで、解決できる場合がほとんとだと思います。
音程が取れない方や、取れているか分からない方は、こちらの記事を参考にしてください。
ステップ4: 発声を磨く
発声練習は歌唱力向上の基本です。
発声練習をすることで、声の響き・音程・リズム・表現力・聴きやすさはUPします◎
歌える音域も広がるし、声質のコントロールもしやすくなる。。。
発声練習ってめっちゃ大切なんです!
また、ステップ4からは全身鏡を使い、姿勢や表情をチェックしながら練習できると良いです。
発声を磨くためのトレーニングは、以下を参考にしてくださいね♩
◎腹式呼吸「腹式呼吸で歌うメリットとは|やり方と練習方法を解説」
◎リップロール「リップロールができない・続かない原因|練習のメリットとやり方を解説」
◎タングトリル「タングトリルができない・続かない原因|練習のメリットとやり方を解説」
◎ハミング「ハミングの効果とは|歌い方とコツを解説」
◎喉開け「喉を開く方法とコツ|“喉締め”発声を改善して歌唱力アップ!」
ステップ5:滑舌・発音を磨く
滑舌がよくなると、歌詞が聴き手に伝わりやすくなります。
歌詞が伝わると、曲への共感を呼ぶことができます。
ポイントは、母音と子音の発音の違いを、意識して歌うことです。
歌詞の中で噛みやすい発音がある場合は、口の開き方・唇と舌の動きを確認して重点的に練習をしましょう。
ステップ6: リズム・テンポを感じる
リズム感やテンポ感を身につけることは、歌唱力を向上させる上での重要なステップです。※テンポ・・・曲の速度
リズムやテンポを意識することで、表現力や歌唱の安定性を向上させることができます。
曲をしっかり聴いてリズムを感じ、リズムに乗って歌うことがポイントです。
手拍子や、足でリズムをとりながら歌うと、リズムに乗って歌いやすくなります◎
また、曲のテンポ(速度)を変えて練習をすることで、リズムが取れていない部分がわかる場合もあります。上手く歌えない部分は、ゆっくりの速度で部分練習をしてみましょう。
中級者から上級者さんに関しては、曲の拍子や、ビート感を理解することも重要なポイントです。
強弱のつけ方で、歌声と曲の一体感が生まれ、より聴き手が惹き込まれる歌唱になります◎
ステップ7: 表現する
このステップでは、歌唱力をさらに高めるための表現力を養います。
曲想や歌詞の意味を理解し、自分の言葉で曲を表現できるようになると良いです◎ ※曲想・・・曲の構想やテーマ
以下のポイントを意識して、まずは抑揚(強弱)をつける練習から行いましょう。
・曲の盛り上がり
・曲が落ち着くところ(静かになるところ)
中級者から上級者の方は、さらに細やかにフレーズごとの強弱を感じ取れると良いでしょう◎
また、以下のような歌唱テクニックを活用して歌うと表現力はさらに増します。
・エッジボイス
・ビブラート
・こぶし
・ため
・ホール
・しゃくり
・がなり
etc…
それぞれのテクニックについての解説は、また別の記事で書かせていただきます♩
ステップ8: 仕上げ・ブラッシュアップ
曲の完成度を上げるため、部分練習と通し練習を繰り返し行います。
- 部分練習・・・課題となっている難所を、集中的に取り組むための練習
- 通し練習・・・・全体の流れや一貫性を確認するための練習
両方をバランスよく行うことで、歌唱力は確実にアップします♩
また、録音をして自分の歌声を確認し、改善点を見つけ出すこともポイントです。
自分の歌唱を客観的に評価することで、より高いレベルの歌唱を目指しましょう。
ステップ9: 人前で歌う・人に聞いてもらう
このステップでは、パフォーマンス力を向上させるために、身振りや手振り、表情や目線の使い方なども意識します。
最終的な目標は、人前で歌い、人に向けて歌声を披露することです。
人前で歌うことで、緊張感やプレッシャーに対処する力も養われます。
そして!
人前で歌ったあとは、必ずフィードバックをもらうようにしましょう◎
聞いてくれた方からの意見やアドバイスを受け入れ、より高い水準に引き上げる努力を続けることができれば、歌唱力はどんどん向上します。
フィードバックの機会
ボイトレのレッスンでは定期的にこのフィードバックの機会を持つことができます。
プロの指導者は、あなたの歌唱力の強みや弱みを正確に把握し、最適なアプローチを提供してくれます。
・自分では気付かなかった課題や改善点を見つけることができる
・正しい歌唱テクニックや呼吸法を学ぶことができる
・自分の目標やニーズに合わせたトレーニングを受けることができる
・定期的にフィードバックを受けることで、トレーニングのモチベーションを維持することができる
また、プロに直接指導を受けることで、誤った癖を身につけたり、喉を痛めるリスクを回避することができます。